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『折々のうた三六五日』大岡信

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詩人で評論家の大岡信さんが、5日死去された。
1979~2007(休載挟む)朝日新聞に連載されたコラム『折々のうた』。谷川俊太郎、茨木のり子らを含めた「感受性の祝祭」といわれる世代の理論的な支柱となった。シュールレアリズムの詩人や三好達治、中原中也ら近代詩人の再評価に尽くした。
万葉、古今、新古今の歌や菅原道真の漢詩の魅力を再発見し、正岡子規や高浜虚子の俳句の魅力を読み直す。こうした批評活動は、
『折々のうた』に結実し、忘れ去られた古今の詩歌の魅力を多くの人々に伝えていった。(新聞書評より)

この本は過去十六冊(五千八百余回のコラム)の中から一年三六五日に配して作られたもの。
本屋に行くと、時々本の方から呼ばれて手に取るという不思議な事がある。確か、吸い込まれるようにこの本の前に立った覚えがある随分前に購入したが、実際に読み始めたのは俳句を始めてから。
大事な本となっている。
新聞に載った大岡信さんの写真は、「人の思いや世の中の空気を独自の言葉遣いで表現する鋭い感性をもっていた」と評される通りの理知的でしかも温かい表情をされている。86歳
謹んで御冥福をお祈りいたします。


by riki-haha | 2017-04-07 10:45